
歯周病は一昔前は「歯槽膿漏(しそうのうろう)」とテレビCM等で呼ばれた歯を支える骨を溶かす感染症です。初期の自覚症状はあまりなく、気が付いたときには歯ぐきのボリュームや高さが下がり、歯がグラグラ、最悪の場合、抜歯という状況になります。
歯を失う原因の第1位は、虫歯ではなく、この歯周病です。当院では、この国民病とも呼べる歯周病の治療と予防に力を入れています。
歯周病の進行の仕方
▲歯周ポケットが出きる
▲歯ぐきが腫れ出血する
▲ブヨブヨ膿み骨が溶ける
▲歯グラつく(動揺)
歯を支えている骨を徐々に溶かしていき、最終的には歯が抜け落ちる病気が歯周病です。一度溶けた骨と下がった歯茎は、残念ながら万全な元の健康状態に戻すことは不可能です。
歯周病の治療方法
歯石除去(SRP)
歯周病治療の基本的な施術方法は歯石除去です。スケーリングやSRP等と呼ばれ、歯を支える骨(歯槽骨)を溶かして歯ぐきを下げていく原因となる歯石を丁寧に除去していく基本治療です。
歯石は歯周病原因菌の住み家となっており、その菌が歯ぐきと骨に炎症を起こさせます。一度下がった歯ぐきは自然には戻りませんので、歯科医院で定期的なクリーニングを受け、歯石をつかないようにすることが大切です。歯石はご自身では落とすことができませんので、歯科医院で専門的に除去してもらう必要があります。
歯周外科
歯周病により感染した歯ぐき等の歯周組織を除去し縫合していく外科治療方法です。感染した歯ぐきを除去しないと健康な歯ぐきにもどんどん歯周病が進行しますので、早期切除が大切です。
予防歯科

歯石や細菌が滞在しないように、日ごろから歯科医院の定期的な受診とセルフケアで、歯周病は予防できます。
歯周病は自然に治癒することはありませんし、いったん進行してしまったら、下がった歯茎はもとに戻ることはありません。
予防歯科についてはこちらのページをご覧ください。
歯を失ってしまった場合
歯周病の進行がひどく、歯が抜け落ちてしまったり、グラつき(歯の動揺)がひどく、抜歯せざるを得ない場合は、以下の治療方法で失った歯を補うことになります。
抜けたままにしていると、隣接する歯や対合する歯も倒れてきたり、浮いてきたりする症状が出ますので、早期に何らかの治療方法でスペースを補う必要があります。